5. ルーペでいろいろ見てみよう


ルーペで見るとツノみたいなチクチクの葉っぱ、これは枯れた杉(スギ)の葉っぱだよ。
どの木から落ちてきた葉っぱかな?まわりに杉の木を探してみよう。見上げると、同じチクチクの葉っぱのまっすぐな木が見つかるよ。
 

この2列並んだぶつぶつ模様の葉っぱは、「ノキシノブ」というシダの仲間。
白い部分は「胞子のう」といって、この中の胞子を飛ばして、そこから新しく仲間を増やしていくよ。
名前の由来は、家の軒(ノキ)にも生育し、土が無くても堪え忍ぶ(シノブ)という意味なんだって。
 

薄い緑色の植物、これもシダの仲間。
この石垣だけでも、「似ているけどちょっと違う」いろんな形の葉っぱのシダがあるよ。
探してみよう。
 

岩に張り付くように広がる、このなんとも言えない色のこいつは、地衣類(ちいるい)と呼ばれる生命体。
コケではなくて、菌(キン)類と藻(ソウ)類の共生体、つまり、全く違う種類の生物が、互いに助け合って生きているんだ。菌類は藻類に安定した住み家と水分を与え、 藻類は光合成で作った栄養(炭水化物)を菌類に与えている。そうやって、互いに互いを利用し合う姿は、まるで運命共同体。ちなみに、地衣類の成長スピードは早くても1年で1mm程度と、とってもゆっくりだよ。
 

これはコケの仲間(ハリガネゴケの一種)だね。
コケは湿ったところにあるイメージがあるかもしれないけど、実は、乾燥にとっても強いんだ。
もし乾いて茶色くなっていても、それは眠っているだけ。
霧吹きで水をかけると30秒ほどでみどり色に復活!するよ。
このコケ以外にも、この石壁には何種類ものコケがみられるよ。
霧吹きで水をかけて、ルーペで観察してみよう!