7. もようはどこから来た?

 
ここ野津田薬師堂は正式な名前を「福王寺薬師堂(ふくおういんやくしどう)」といって、建物は明治16年(1883)に再建されたもの。ふだんは公開されていない薬師如来(やくしにょらい)の仏像がまつられていて、目の病気にご利益があるとされているよ。
 
さて、この柱の飾りもようは、もともとは450年ほど前に中国から輸入された絹織物(きぬおりもの)のもようとして日本に入ってきたんだ。端正で品格のある雰囲気が、武士(おさむらいさん)にも好まれたんだって。
さらにそれが元々、どこから来たかをたどっていくと・・・これに似たものは、なんと古代ギリシャが起源ではないかと言われているよ!ということは、最初にこれに似たもようが作られたのは2500年以上前ということになるね。すごい!古代ギリシャからシルクロードを通じて中国に伝わって、その後日本にやってきたんだね。
 
今、私たちの周りにある文化の中には、たくさんの人の手を介して、少しずつ形を変えて、長い長い旅の末に、ここまでたどり着いたものがあるんだね。